ラジオCMの今、そして未来 

ラジオCMの今、そして未来

神保町インタビュー シリーズ 3 

神保町
インタビュアー

最近ではどのような事例があるのですか?

工藤

最近では、企業イメージアップにつなげるためのお問い合わせが多いです。 

所謂、コーポレートブランディングですが、通算で30件ほどやりました。 

コーポレートブランディングでは、交通情報などのスポット提供が一般的ですが、クライアント側の目的として圧倒的に多いのが、最近では「新規採用」なんです。 

例えば、「理系が採りたい!」というクライアント様向けには、学生に興味を持ってもらうためにSDGsをシリーズ化して番組化したり、というケースです。 

若者に人気の声優を使って企業イメージをアップすることもありますね。当たり前ですが、声で勝負している声優さんはラジオとの相性がぴったりなんですよ。その声優がさらにTwitter(現X)でつぶやいてくれたりして、相乗効果が高まっています。 

スポットの場合は、2パターン、3パターンと、企業を知って頂くために、CMを数パターン作ります。それを月曜日から金曜日までの帯の交通情報で流す。複数パターンをテストして、良いものを残して、企業のイメージをより深く知って頂く。

神保町
インタビュアー

オンライン広告のA/Bテストみたいですね。

工藤

A/Bテストはオンライン広告より我々の方が全然先にやってましたよ。笑 

また、環境で言えば、タイヤの製造メーカーさんが、環境に配慮した製品を訴求する場合も、ラジオCMが使われました。ラジオを聴いている人は、車に乗っている人が多いので、メッセージがより的確に届きますね。

神保町
インタビュアー

ここまでお話を伺っていると、ラジオCMの可能性が無限に拡がってくる気がします。 

さて、大手広告代理店もラジオ広告を取り扱っているかと思うのですが、(株)JeiKだからこそ提供できる価値とは何でしょうか? 

工藤

大手代理店も一応ラジオ広告を取り扱ってはいますね。ただ、圧倒的にラジオの知識が足りないケースが多い。また、折角知識を蓄積しても、すぐに担当が変わってしまうケースも多く見受けられます。 

ラジオの価値観、ラジオの良さを認知していない人が多いのは残念ですね。 

ラジオの価値観、地域性などをPRできて、「知らなかった人に知ってもらう」提案は他社には難しいんじゃないか、と思うことがあります。 

だから、どちらかというと使命感からやってる意味合いが強いですね。 

神保町
インタビュアー

ラジオ愛がひしひしと伝わってきます。
さて、今後どのような企業にラジオ広告を拡げていきたいお考えでしょうか?

工藤

私のミッションとして、ラジオを知らない業界の担当者に、ラジオの価値観を伝えていきたいと思っています。 

例えば、局によってコンテンツの指向が違います。芸人さんが多い局、タレントやアーティストの多い局、アニメ、ゲームの強い局、スポーツ中継の強い局、各局特徴があります。 

局の特徴を使い分けて、自社の宣伝したい商品・サービスのターゲットとユーザーニーズがぴたっとはまる使い方をしたとき、ラジオCMは他のメディアでは成しえない効果を発揮することがあります。 

実は最近、ラジオの視聴者は増えてはいるのですが、媒体としての価値を知らないスポンサー様がまだまだ多いと感じています。そういった企業様に、一社でもラジオCMの価値をお伝えしていきたいと考えています。

神保町
インタビュアー

本日はありがとうございました。

工藤

ありがとうございました。